ACアダプタ主要部品 電源IC編
今回はACアダプタ主要部品において、電源の心臓ともいえるICについて紹介いたします。
ICとはIntegrated(集積された) Circuit(回路)の略で、
Circuit(回路)の名の通り、汎用性のある一部の回路を超小型化し、製品化した電子部品です。
電子機器の小型化だけでなく、都度設計する手間を省く事が可能で、
電子機器にとって欠かせない部品となっています。
以前、スイッチング式のACアダプタでは二次側出力を監視・検出した出力情報を基に、
一次側のスイッチング素子を制御して出力を一定に保つと説明しました。
⇒【今さら聞けない】 スイッチング素子編
出力の検出では、二次側の出力電圧が所用の電圧(基準電圧)になっているか比較し、
その情報を基に、制御回路で一次側のスイッチングON/OFF時間幅(=パルス幅)を調整します。
この検出回路と制御回路を実装部品で再現しようとすれば、
2つの回路を追加する形となり、電源自体も大きくなってしまいますが、
検出回路と制御回路をそれぞれパッケージングしたICを使用することで
部品点数の削減、小型化、設計・実装工数の省略が可能となります。
ちなみに出力検出からスイッチング制御を行う際、
絶縁された二次側⇒一次側への信号伝達に、前回紹介したフォトカプラが使われます。
⇒【今さら聞けない】ACアダプタ主要部品 フォトカプラ編
非常に便利な電子部品ですが、設計者自らで設計変更ができないため、
しっかりと電源に合ったICを選ぶ必要があります。
また、他の各部品とも密接に関係している分、
IC変更の際には各部品の再検討が必要となるケースも多くあります。
トランスも例外ではありません。弊社では各メーカー様のICに合うトランスを提案させていただきます。
急なICの変更により、トランスやコイル、電源にお困りの際は是非弊社にお声掛けください。