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【今さら聞けない】電流の流れにくさ

2021年09月15日
技術ネタ

 
 

電流の流れにくさ

 
 
 

電気の世界では、電流の流れにくさを表す言葉がおおまかに3つあります。

 

・抵抗(レジスタンス)
・リアクタンス
・インピーダンス

 

単位は全てΩで表され、似た意味合いを持つため混同されやすいですが、
厳密には定義が異なります。

 

直流回路においては上記3つの内、抵抗のみを考えれば問題ありませんが、
交流回路では、交流の電流のみを妨げる成分が出てきます。それがリアクタンスです。
そのため、交流回路で抵抗値を考える際、リアクタンスを考慮し、
回路全体としては抵抗リアクタンスを合わせた値=インピーダンスで考える必要があります。
抵抗値・電圧・電流で成り立つ電気の世界で、インピーダンスは避けて通れません。
下記に3つの言葉について解説いたします。

 
 


 
 

抵抗(レジスタンス) 記号:R
 抵抗は直流/交流どちらの電流も流れにくくする働きがあります。
 電源基板には抵抗器や抵抗チップを使って、電流・電圧をコントロールしています。
 周波数によって抵抗値が変わることはありません。

 

リアクタンス 記号:X
 主に下記2つの要素で、交流回路=周波数がある環境 のみで発生する特性です。
直流では周波数が0のため、抵抗として考える必要はありません。

 

 

 難しい式の意味は置いといて、f (= 周波数) が式にある事で、
周波数によってリアクタンスは変化すると分かります。
常に電力が変化する交流回路においては、上記の電磁誘導や充放電が常に作用し、
結果的に電流を抑制する働きがあり、周波数によってその大小が別れます。

 
 

インピーダンス 記号:Z
上記の抵抗とリアクタンスを合わせた回路全体の抵抗値を表します。
直流回路では、抵抗値において特にリアクタンスを考慮する必要が無いため、
厳密にはインピーダンスを用いず、単なる抵抗として、抵抗値が求められます。
逆に交流回路においては、抵抗だけでは回路全体の抵抗値に説明がつかないため、
抵抗とは別に、リアクタンス・インピーダンスという成分が考えられる形となりました。

 
 


 
 

まとめると、下図のような関係になります。

 

 

回路と回路の接続の際、両回路のインピーダンスに差があれば電力ロスが生じます。
効率的に電気を送るには、差分を無くす(=整合する)必要があり、
そのためにトランスを用いるケースは多くあります。

 
 

次回は、インピーダンスの整合に用いるトランスについて、解説いたします。

 
 
 

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