マガジン

今さら聞けないトランスの基本Vol.10 カレントトランス編

2019年02月20日
技術ネタ

 

今月号は弊社の営業品目にもありますカレントトランスについて原理からご紹介いたします。
電流検知・計測で活躍しています。

 

カレントトランス(Current Transformer以下CT)とは、直訳の通り電流トランスです。
簡単に説明すると、一次側の大きな交流電流を一次側と二次側の巻数比で割った二次側の小さな電流に変換する電流出力の機器です。
例えば一次側の巻き数が1巻で二次側の巻き数が1000巻であれば、二次側の電流が1000分の1になります。

 

原理として、一次側に交流電流を流すとコア内に磁束が発生し、この磁束に対応して巻数比に応じた二次電流が流れます。
この原理を利用して、一次側の電流を二次側で計測しやすい電流に変換しています。

 

 

tech_20190303

 

 

理想的なCTの場合、一次側に流れる電流(I1)、二次側の電流(I2)と各々の巻数(N1、N2)には、下式が成り立ちます。

 

 

N1×I1=N2×I2

 

 

例えばN1:N2=1:1000のCTの二次側に交流0.05Aが流れているとすると、
上式に代入して

 

 

1×I1=1000×0.05
I1=50(A)

 

 

 

一次側には50(A)の電流が流れていると計測出来ます。
電流のままで扱いにくい場合には、二次側に負荷抵抗を接続してその電圧を計測することによって一次電流を計測します。
上の例で負荷抵抗(RL)に50Ωを接続すると

 

 

N1×I1=N2×I2
N1×I1=N2×(V2/RL)
1×50=1000×(V2/50)
V2=(50/1000)×50
=2.5(V)

 

 

 

V2が2.5(V)であれば一次電流は、50A流れていることになり、5Vであった場合は

 

 

1×I1=1000×(5/50)
I1=100(A)

 

 

100A流れていると計測出来ます。
この様に二次電流I2(負荷抵抗間電圧V2)が2倍になれば、一次電流も比例して2倍になります。

 

 

 

 

 

弊社では、様々な材質のコアを取り揃えておりますので、微小電流~大電流、低周波~高周波、
また基板実装タイプ、クランプタイプと用途に応じて最適設計いたします。

 

【基板実装タイプ】
プリント基板上に実装し
パターンで一次電流
二次電流を流すタイプ
【クランプタイプ】
既設の配線を切断することなく
クランプできる開閉タイプ
(一次線は、お客様の設備)
tech_20190301 tech_20190302

 

 

カレントトランス:https://www.kamidenshi.co.jp/products/p_category/current_trans/

 

 

 

 

 

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